2013年7月ハイデガー研究会例会報告

2013年7月ハイデガー研究会例会報告

2013年7月21日(日)、立教大学にて例会が開催されました。

前半の輪読会では、長谷川晴生(東京大学)氏による司会のもと、吉次基宣(ゲーテ・インスティトゥート)氏の訳読で「それは何か――哲学とは」を読みました。今回は「それは何か――哲学とは」の最終部分であったため、テクスト理解や訳語をめぐって議論もたいへん緻密なものに。スリジー・ラ・サルでの講演だけに、末尾の「存在するものは多様に語られる」という文言にハイデガーは言語的・文化的多様性を滲ませているのでは、といった読みも提起されました。

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後半の研究発表では、小平健太(立教大学)氏による「芸術作品を「読む」ことの可能性―N.ハルトマンとH.-G.ガダマーの美学論の観点から」。「前景」・「後景」、そして両者の中間層としての「構想力」というハルトマンの道具立てと対比させるかたちで、主客図式を廃棄し「観るということ(Anschaulichkeit)」に定位するガダマー独自の美学論の立場を考察。カントの「形而上学講義」の構想力論を踏まえた発表に対して、ハイデガーのカント解釈に関心を寄せる参加者を筆頭に、大いに議論が沸きました。

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次回は8月18日(日)、研究発表と翻訳検討会の二本立てで開催予定です。
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by HeideggerAT | 2013-07-25 00:16
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