ハイデガー研究会特別企画 川口茂雄著『表象とアルシーヴの解釈学』合評会

ハイデガー研究会特別企画
川口茂雄著『表象とアルシーヴの解釈学』合評会

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 ガダマーの『真理と方法』刊行以後、解釈学は現代哲学の潮流のなかでも確固たる立場を得たと言えますが、とくに近年のわが国の若き哲学研究者たちのあいだでは、これまで以上に厳密かつ精緻に解釈学的事象そのものへ迫ろうとする本格的な考察が始まっているように思えます。その成果の一つが、川口茂雄著『表象とアルシーヴの解釈学――リクールと『歴史、記憶、忘却』』(京都大学学術出版会、2012年)です。リクールは、多くの哲学者・思想家たちとの対決をとおして、そのつど同時代の最先端を行く独自な思想を展開させ、膨大な著作を書き遺しました。そのためリクール思想の全貌を捉えることは容易ではなく、なかでも最晩年の大作『記憶、歴史、忘却』は難解で知られています。しかし本書は、多様な歴史的観点を縦横無尽に駆使してこの大著を読み解きつつ、じつに生き生きとした筆致でリクールの解釈学的思想の根幹を私たちの目の前に描き出してくれています。そこでハイデガー研究会としても、解釈学的事象をめぐる川口氏のこの卓抜な研究に真摯に学び、また応答を試みたいと思います。
 今回は、リクールの翻訳も手がける川崎惣一氏(宮城教育大学)、物語論に造詣の深い鹿島徹氏(早稲田大学)、リクール研究の俊英佐藤啓介氏(聖学院大学)の三名にコメンテーターとして加わっていただき、「記憶・歴史・忘却」という各テーマをめぐって、齋藤元紀氏(法政大学)の司会のもと、会場のみなさんとともに川口氏を囲んで議論を楽しみたいと思います。解釈学、歴史、そしてひろく哲学に関心を寄せる方々にぜひご参集いただければと思います。なお、合評会後は川口氏を囲んで懇親会も開催の予定です。みなさまのご参加、お待ちしています。

2013年3月17日(日)13:00-17:00
法政大学大学院棟二階201教室
http://goo.gl/8rhfz
http://goo.gl/maps/yKMjr

プログラム
13:00-13:10 著者あいさつ
13:10-14:00 セッション①「記憶」川崎惣一(宮城教育大学)
14:00-14:50 セッション②「歴史」鹿島徹(早稲田大学)
14:50-15:00 休憩
15:00-15:50 セッション③「忘却」佐藤啓介(聖学院大学)
15:50-17:00 全体討議
司会:齋藤元紀(法政大学)

申し込み不要・参加自由。
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by HeideggerAT | 2013-02-16 18:38
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